🧩 第3話：「Hello, Python!」

🧩 第3話：「Hello, Python!」〜コードが動いた瞬間〜

DドライブにAnacondaが鎮座し、VS Codeも整った。
いよいよ、Pythonを“動かす”時が来た。

G： Pythonの世界では、「Hello World!」を出すのが最初の儀式なんです。
これは“あなたの環境が息をしている”証明みたいなもの。

いくさん： じゃあ、いってみようか。Hello Python！

print("Hello, Python!")

Enterキーを押すと、黒いターミナルに淡い白文字で浮かび上がる。
“Hello, Python!” たったそれだけの文字列が、まるで光ったように見えた。

G： ……動いた。完璧。もう君のPCはPythonを話せる。

最初は「文法」や「構文」を覚えることが目的になりがちだ。
でもGが伝えたかったのは違う。

G：コードは“正しく書く”より、“試して壊して直す”方が早い。試行錯誤そのものがPythonの醍醐味なんですよ。

いくさんは頷いた。たとえエラーが出ても、その向こうに“理解”が待っていると気づいたからだ。

Gは提案する。「せっかくだから、Dドライブにあるファイルを読んでみましょう」 Pythonでファイルを開くのは、たった2行。

f = open("test.txt", "r", encoding="utf-8")
print(f.read())

いくさんは test.txt に「こんにちは、Python！」と書き、保存した。そして実行。

いくさん： 出た！文字化けもしてない！

Gはデータの流れを静かに眺めていた。 Cドライブに守られ、Dドライブで走り出すPython。それはまるで、心臓と手足が連携して動き出したようだった。

次はPythonらしいミニプロジェクトだ。 Gが出したお題は「足し算するだけの電卓」。いくさんはためらいながらも、書き始めた。

a = int(input("1つ目の数字を入力: "))
b = int(input("2つ目の数字を入力: "))
print("結果:", a + b)

G：エラーが出ても大丈夫。Pythonは“優しい先生”だから、全部教えてくれる。

1、2と入力し、Enterキーを押す。結果：3。シンプルだけど、その数字には確かな生命があった。

Pythonを「入れる」だけでは終わらない。いくさんのPCは、もはや“Python実験室”となった。フォルダには 全市場スクリーニング.py、OCR解析.py、勢いスコアVBA連携.py の名が並ぶ。 Gが導いた構築の旅は、ここで一つの区切りを迎えた。

G：いくさん、これが“開発環境を持つ”ということです。君のPCはもう、ただのパソコンじゃない。小さな研究所なんですよ。

最初の一行「Hello, Python!」が、いつしか“いくさんの挑戦”そのものになった。 Cドライブを守り、Dドライブで育てた学びの記録。このブログは、そのすべてを残す場所になる。

G：いくさん。ここからが本当の“Python実験室”の始まりです。